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冬の教室『ジャパン』の世界観で描かれる大江公彦サーガのひとつ。内容は独立した青春小説で、『人身御供論』にも通じる大塚英志の通過儀礼への考え方が通奏低音になっていて、どこを切り取っても大塚英志らしい小説。

しかし、文章があらい。
[これはひどい]とタグをつけたくなるくらい。

タネ明かしはあとがきにあって、もろもろの事情で3日で書いたらしい。しかしこんな稚拙な文章のまま出すほうも出すほうだけど、まあ、買うほうも買うほうだよなあ。

東北生まれの自分としては、雪に閉じ込められた冬の世界というのは、懐かしくて、舞台としてなかなか魅力的で惹かれるところもあったけど、まともな小説としては誰にもおすすめしません。

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