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高木浩光@自宅の日記 - 公開鍵暗号方式の誤り解説の氾濫をそろそろどげんかせんと
「コンピュータセキュリティを基礎から」というと、暗号の解説、特に共通鍵暗号と公開鍵暗号の違いからなどといった解説をよく目にする。昔は専門の方によって注意深く書かれていたのに対し、ここ何年かはひどい状況になっている。

という記事が、ついこないだ話題になってましたが、専門分野でないのに、結構ついていくことができました。理由は、サイモン・シンの『暗号解読』を読んだばっかりだったからです。


 
暗号解読 上巻
暗号解読 下巻


前作の『フェルマーの最終定理』が、現実生活とは距離を隔てたところにある「数論」を扱った本だとしたら、この『暗号解読』は、現実生活にもっとも密着した分野の「数学」を扱った本です。

特に自分の場合、仕事で耳にする「秘密鍵」「公開鍵」「ハッシュ関数」などなどのキーワードも出てきて、とても参考になりました。「ターミナルエミュレータで公開鍵を作るときにマウスをめちゃくちゃに動かすのはそういう理由だったのかー!」とか。
いや、これは別に参考になったからといって役に立つもんじゃありませんが、素数がこんなところで役立っていたと知って奇妙な興奮をおぼえた次第です(という私は数学が大の苦手!)。