奇界遺産、日本の路地を旅する、本の現場、マガジン青春譜
最近読んだ本のなかから、おもしろかったものをいくつか紹介します。
著者:佐藤 健寿
販売元:エクスナレッジ
発売日:2010-01-20
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X51.orgの佐藤氏のライフワークを『奇界遺産』というコンセプトでまとめた写真集。コンセプトも、素材も、写真も、本の装丁も、本当に素晴らしい出来栄えでした。本を所有する喜びをあらためて思い出させてもらいました。高額だったけど、買ってよかった。価値ある買い物でした。
そして「X51.org」は年内に再開予定とのこと(参照)。楽しみに待ってます。

著者:上原 善広
販売元:文藝春秋
発売日:2009-12-15
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差別を受けてきた民族・地域のソウルフードをめぐる世界旅行を記録した前作『被差別の食卓』がおもしろかったので、新作『日本の路地を旅する』も買いました。
一般に、東北には同和問題がないと言われるなか、自らの足で青森や秋田にも被差別地域を見つけていく試みが、どこか民俗学に似ていて知的興奮を覚えました。
ほぼ同じタイミングで、えとじやさんに紹介された網野善彦先生の『無縁・公界・楽』を読んでいたから、余計そんなふうに思えたのかも。

著者:網野 善彦
販売元:平凡社
発売日:1996-06
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そもそも網野善彦の話を推薦されたのは、『アバター』→『もののけ姫』→「網野善彦」という連想のバトンリレーから。もし、最近『アバター』を観て、『もののけ姫』ってやっぱりおもしろかったなと思った人がいたら、網野善彦をおすすめします。自分が読んだものしかおすすめできないですが、『日本とは何か 日本の歴史〈00〉

著者:岩崎 夏海
販売元:ダイヤモンド社
発売日:2009-12-04
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お風呂につかりながら、夢中になって1時間くらいで読了。風呂にのぼせちゃいましたが、とてもいい本でした! 「もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの『マネジメント』を読んだら」という企画そのものがいいのはもちろんだけど、漫画的な文法にのっとった物語の出来もいい。斜に構える隙を与えられる前に、感激しました。これ、若い人に読ませたくなりますね。

著者:永江 朗
販売元:ポット出版
発売日:2009-07-14
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本をめぐるさまざまな仕事(出版社、書店、編集者、etc)の現在(といってもゼロ年代半ば)についてのコラム集。
興味深く読んだのは、六本木のTSUTAYAを手がけたことでも有名なブックディレクター(!)の幅允孝さんが登場する後半部分を。情熱大陸に出演した(参照)ときに憧れをもって見ていたんですが、いや〜大変な仕事です。だけど、本当に楽しそうな仕事です。

著者:末次 由紀
販売元:講談社
発売日:2008-05-13
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友人にすすめられて読みました。百人一首という題材もさることながら、主人公が魅力的でいいっすね。この主人公だったら、他のことさせてもきっとおもしろい。

著者:猪瀬 直樹
販売元:文藝春秋
発売日:2004-09
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ロールモデルは菊池寛だとくならこれ読んだほういいでしょー、とは言われていませんが、まあそんな感じで進められて読み始めました。まだ序盤ですが、それでもかなり期待できるおもしろさ。明治の出版ベンチャーが描かれているのが、個人的にツボでした。主人公は川端康成と大宅壮一なんですが、いまはちょうど田山花袋が旋風を巻き起こしているところ。文学史のおさらいとしても、おもしろいです。
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