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おつかれさまです。佐々木です。

話題のKindle ダイレクト・パブリシングをやってみたのですが、かなり苦戦しました。具体的には、4回もリジェクトされました。他の人のレポートを見るともっとスムーズで、もっと簡単に自己出版できるようなんですが、今回の場合はヘルプやガイドに記載のないリジェクト理由だったのが苦戦の原因です。

というわけで、後に続く誰かのために、どういうことが起こったのか記録しておきます。

Kindleという名称を使ってはいけない?


11月4日(土)の0時30分頃に全ての申請を終えたあと、最初にリジェクトされたのが2012年11月6日(火) 4:04。その文面はこちら。

こんにちは、

Kindleストアに出版するため、下記の本をご提出くださり、ありがとうございます。審査の結果、問題点がいくつか判明したため、手続きを進める前にご確認をお願い申し上げます。

●●●●● [Kindle版] by ●●●●● (AUTHOR) (ID:3039251) - 商標登録された名称(Amazon、Kindle、またはシングルス)への参照を削除してください。


指摘はこれだけです(4回のリジェクトとも同じ文面)。詳しいことはヘルプやガイドにも記載がありません。
そこで、以下のような仮説を立て、 ひとつひとつ順番に検証していくことにしました。

1. 「1. 本の詳細」の「内容紹介」
→Amazonのページ内に表示される本の内容紹介にKindleという名称を使っていた

2. 「3. お客様が本を見つけやすくする」の「検索キーワード」
→作品をあらわす「検索キーワード」(タグっぽいもの)にKindleという名称を使っていた

3. アッロードした電子書籍のファイルのなかのHTMLタグなど
→もくじ機能のでKindleというキーワードのリファレンスが貼ってあった(「参照を削除してください」というのはそういう意味かと推察)

4. アッロードした電子書籍のファイルのなかの文章
→まえがきとあとがきの文章のなかに、Kindleという名称を使っていた

5. 「1. 本の詳細」の「タイトル」
→Amazonページ内に表示される本のタイトルを『●●●●● [Kindle版』としていたので、そこに「Kindle」という商標が含まれていた

6. アッロードした電子書籍の元ファイル名(.mobi / .ePub)
→関係ないだろうとは思ったけれど、アップロードしたファイル名が「●●●●[Kindle版].mobi」だったので、念のため。


その結果、5でやっと申請が通りました。
組み合わせの可能性として1〜5が全部該当していた可能性がありますが、たぶん、5が問題だったんだろうと思います。

しかしこれは意外でした。意外すぎて優先度を5番目に下げちゃってました。

例えばこのページを見ていただきたいのですが、
http://www.amazon.co.jp/gp/product/B009XKLTGW/
まずそもそも書名が「Kindle」と入っていますし、末尾には「Kindle版」とも入っています。もちろんこの内容ですから、本文中にも「Kindle」は頻出します。

この事例をもって、タイトルが原因ではないだろうと考えてしまったのが、遠回りの原因だったようです。

この事例だけをもって、書名に「Kindle」という名称を使ってはいけないのかどうかは確かめられませんが、書名に「Kindle版」という表記をわざわざ入れなくていい(自動で表示されます)、入れちゃうとリジェクトされるということがわかりました。ここのところに気付くのに時間がかかったわけですね。ここ大事なところです。ふう。

申請とリジェクトの流れ


英語なら12時間待ち、それ以外の言語なら48時間待ちということになっていますが、なにしろ時差があるので、なかなかスムーズにいきません。というのをあらわすのに、今回の流れを以下のように記録してみました。

11月4日(日) 00:30 申請
11月6日(火) 04:04 1回目のリジェクト
 →仮説1と2を対応したバージョンを申請
11月6日(火) 08:17 CS宛に1回目の問いあわせメール送信
11月6日(火) 08:52 2回目のリジェクト
 →仮説3を対応したバージョンを申請
11月7日(水) 02:19 3回目のリジェクト
 →仮説4を対応したバージョンを申請
11月7日(水) 08:58 4回目のリジェクト
 →仮説5を対応したバージョンを申請
11月7日(水) 09:25 CS宛に2回目の問い合わせメール
11月7日(水) 09:25 問い合わせフォームからも問い合わせ
11月8日(木) 02:17 CSから1回目の問い合わせに対して返信
 →これまでずっと「レビュー中」だったステータスがやっと「出版中」に変わる(その後「ライブ」に変わると購入ができるようになりますが、それにはさらに最大24時間かかるそうです)

学んだこと


・Amazon本社のあるシアトルの勤務時間は10時から17時(定時にはきっかり業務終了)。日本時間では午前3時から午前10時がレビューの時間にあたり、その間はレスポンスが早い。
・土曜日の10時以降、日本時間で火曜日の午後3時までは全然チェックしてもらえなさそうなので、あわてて申請せずに推敲にあてたほうがいい(一度申請すると、取り消しができなくなって再編集できないため)。
・CSの返信は、日本語で、日本人の方から来ました。が、シアトルから転送されてくるらしく、ここにも時差の問題が。返信は数日後になりそうです。



なにかの参考になれば幸いです。

関連リンク : Kindle ダイレクト・パブリッシングで出版してみた! - NAVERまとめ