田端さんの『MEDIA MAKERS』の書評(のようなもの)
2012年はビジネス書を読まないと決めてこれまで11ヶ月、文芸ばかり読んできたんですが、さすがにこれを無視するのは人情にもとると思って読みました! すでに増刷が決まって絶好調と評判の『MEDIA MAKERS』(著・田端信太郎)。その書評はすでにいろんなところで読めるので、同僚の自分からはサイドストーリー的な感想を。この本の内容を最初に聞いたのは、アドタイの連載より前、いまから2年くらい前のこと。ブログ奨学金第一期生向けのクローズドなセミナーでのプレゼンテーションでした。そのときの内容はいまでもよく覚えてますが、この本の内容とほとんどぶれがありません。この業界には、時流にあわせて言うことを変える恥知らずな哲学的カメレオンがあふれていますが、田端さんの言うことは本当にびっくりすくらい変わってません。
レトリックを多用して読者を飽きさせないこの本ですが、口八丁でぱぱっと仕上げられた本ではありません。その実なによりも、長時間にわたる愚直な積み上げによって出来上がっています。処女作らしい、余力を残すところのない正直な本で、それゆえに信用ができる内容です。

著者:田端信太郎
販売元:宣伝会議
(2012-11-12)
販売元:Amazon.co.jp
これで人気者になって、誰かみたいに内容のない新書を連発するようにならないことを期待します。そうなったらもう感想は書きませんw
ちなみに、自分にとっては、こばへんさんの『新世紀メディア』と双璧をなす本でした。

著者:小林弘人
販売元:バジリコ
(2009-04-03)
販売元:Amazon.co.jp
最初に入った会社で薫陶を受けた人と、次に入って一緒に働いた(そして今も働いている)人がこんないい本を書くのだから、自分はラッキーです。
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