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先日の『「RSSリーダーは終わった論」に思う、図書館の本をすべて読むことができた時代の伝説的司書・リチャード・ガーネットの話』に以下のような追記を書いたらツッコミをもらいました。

同感です。ウェブプロデューサーをやっている人間が(私のことです)、マーケティングとテクノロジーをどうでもいいものだと思うわけがない。単なるレトリックです。

その突っ込みというのがこちら。


なるほど。この方は、「レトリック=修辞学」と捉えて暴言を吐いたのかと、そう思った私は、より近いニュアンスの言葉を探して、最初は「言葉のあやです」と書き直し、その後さらに「もののはずみでそう書いちゃっただけです」とあらためました。

しかし、レトリック(=修辞学)に謝って人生やり直さないことには居心地が悪いので、評判がよさそうな一冊を選んで読んでみました。

レトリック感覚 (講談社学術文庫)レトリック感覚 (講談社学術文庫) [文庫]
著者:佐藤 信夫
出版:講談社
(1992-06-05)

これが滅法面白かった。
幸いにして各章の概要が以下のサイトに載っていますのでどうぞ。
http://www.ritsumei.ac.jp/acd/gr/gsce/db1990/9200sn.htm

著者の、伝統的修辞学の世界から自由を取り戻そうという気概が、自分の想像していてレトリック(=修辞学)を上書きする新鮮な内容だったので、ものすごくおもしろかった。読んでよかった。っていうか人生やり直してよかったわー、と思った。

そのうえで再考。
僕が最初に書いた「単なるレトリックです」というのも間違いではなかった。