「やまもといちろう×イケダハヤト」の個人的メモ #ブログ論争
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2003年にBlog of the Yeah! で大賞を獲ったやまもといちろうさんと、2012年のBLOGOS AWARDで大賞を獲ったイケダハヤトさんが、ブログ論争から発展したトークイベントを開催して400人もの観客を集めたというのは、ブログ10周年というこのタイミングにおいて非常に象徴的な出来事だなとまずイベント開始前の段階で思いました。だからこれは、対決という体裁をとった、奥義の世代間継承の場なのだと、そんな文脈で理解しておったわけです。
その結果がどうなったかというと…
ざっくりいうと
・「イケダハヤトよ、愛を受け止めてくれ」
・「これは(やまもといちろうが自分を指して)、未来のおまえの姿だ」
・やまもといちろうのメッセージは届かず、なぜかアルファサンドバック爆誕
この要約もあわせてどうぞ。
佐々木大輔@sasakill
RT @snobocracy: 「これはいじめだ!」という問題提起をしたはずのイケダハヤト師が、隊長の巧みな誘導によって最終的には自ら「もっと私をぶってください!」とサンドバック宣言してて凄い。 #ブログ論争
2013/04/12 21:02:06
期待していた、奥義の世代間継承という、実現すればきっと美しかったであろう現場は見れませんでした。期待が高すぎたのか、イベント終了直後はがっかり感が強かったです。
イベント終了後の感想
佐々木大輔@sasakill
本音じゃないだろ。 #ブログ論争
2013/04/12 20:54:50
佐々木大輔@sasakill
期待した展開が最後で裏切られ、非常に困惑。しかし、いじめはダメという主張がサンドバック宣言に変わってしまうという、これぞイケダハヤトという内容ではあったが #ブログ論争
2013/04/12 21:05:16
佐々木大輔@sasakill
想像だけど、やまもとさんは、ああいう帰結を望んだのではないのではないか。 #ブログ論争
2013/04/13 00:03:59
そもそもなぜこんな期待を抱いたかというと、それはやはり、やまもとさんの「愛」ゆえに、ということになろうかと思います。
やまもとさん側の文脈の振り返り
イケダハヤトさんへの批判の多くは、イケダさんの視点や論理構成が稚拙なことを挙げるものです。ただ、読まれているのもまた事実です。そして、彼のモノの 見方は一種の思想性が浮かんでいることもあれば、彼自身が書くように「社会への復讐」という独自の価値観の延長線上に見える自己顕示を求める自我がどーんと出ているときもあります。
私はこれはひとつの芸だと思っていて、彼自身が今後画期的に知性を磨いて爆発的に売れていくとは思わないけれども、安定して読まれる人になる可能性はあるよなあと思っているのです。
イケダハヤトさんは話題消費の過程にあります『人間迷路 42号』
やまもと:イケダハヤトさんにしても、彼は彼で3年、4年とやってきている中堅なわけです。ようやく固定の読み手が出て、みんなが注目し始めて、何というか「面白がられる」循環に入った。だから、これは1回、「品評の台にのせないといけない」と思って、先日からちょっかい出しているわけです(笑)。
これから上に行くか、そのままだめになってしまうかは分かりません。ただ、チャンスはもちろんあると思いますよ。みんなでよってたかって面白がった結果、どういう奥行きがでてくるのか。いわゆるリアクション芸でない形のイケダハヤトさんが出てきたら、それはそれで面白い論客の一角として残る可能性はありますよね。彼は彼で、おそらく今回の件をうまく利用してやろうと思っているはずですし。
ネット世界で新人をどうやって育てていくか
そして当日、やまもとさんがどんなプレゼンをしたかは、「やまもといちろう ×イケダハヤトの #ブログ論争 書き起こし」に記載がある通りです。イベント前の発言から、この当日まで、一貫して同じことを言っています。これを真正面から受けて、一度は破壊されたイケダハヤトさんが再び立ち上がってくるのを見たかったんですよね。そういう期待を持っていました。
しかし結果はご覧の通り。一貫しないことを一貫したイケダハヤトさんが、やまもとさんが構想したであろうブックとは違う、謎の着地点を発見し、それでイベントは終了しました。あそこで徳力さんが試合終了のゴングを鳴らさなければ、一貫しないことを一貫するイケダハヤトさんはさらにもっと違う結論に到達する可能性もあったと思いますよ。僕はそれが見たかったなあ……。
関連リンク

著者:佐々木 大輔
出版:焚書刊行会
(2013-03-21)
山本一郎さんの「たかし」を巻頭に、『お客様の中にイケダハヤトはいらっしゃいませんか』(代々木犬助 )を収録した最新号。創作をやりたい、小説を書いてみたい、と常々言っておられるイケダハヤトさんの寄稿を首を長くして待っております。
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