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日本電子出版協会(JEPA)が主催するセミナーで、「セルフパブリッシング狂時代」と題したプレゼン&パネルディスカッションをしてきました。

セルフパブリッシング狂時代 [第二版]

イベントは、私と、鈴木秀生さんと、いしたにまさきさんによる三者三様の立場から話をしたのですが、セミナーを通じて頻出したキーワードは「ブログ」でした。

そもそも「セルフパブリッシング」というのは、狭義にとらえれば、「書いて、作って、売るという3つプロセスを一人でやること」を意味します。原稿を執筆して、EPUBのファイルを制作して、本をプロモーションするという、それぞれに困難の伴う大変な作業が、実はブログを使うことによって解決する(あるいはその可能性がある)ということが、それぞれの立場から語られた会だったと言えると思います。

象徴的だったのは、以下のような言葉でしょうか。

Twitterのフォロワー数以上に、本は売れる。そのためにはブログ。自分の城を充実させることに時間を使った方がいい(鈴木秀生)
市場はちゃんと伸びつつある。だから、ちゃんとやれば売れる。売れなければ、それは自分の力不足せい。ウェブ上で、時間を味方につけるには、フローではなくストックの情報を積み上げるのが大事(いしたにまさき)

セルフパブリッシング狂時代 [第二版]』という本を最初に出したとき、「紙の代替としてではなく、ウェブの延長としての個人出版(電子書籍)」ということをわざわざ主張しなければならなかったタイミングはもう過ぎていて、執筆からプロモーションまでをウェブの延長として取り組む著者がどんどん登場してきています。勝間和代さんがやられている、ブログとメルマガとKindle本の間でコンテンツを自由に行き来させるやり方は、まさに代表的な事例だと思います。


セミナーでは、こういった“セルフパブリッシング狂”のなかでも注目の10人をリストアップしましたが、その活動がそれぞれのブログにまとめられています。「書いて、作って、売る」というセルフパブリッシングのだいご味を楽しみながら、工夫している様子がわかると思いますので、どうぞご覧ください。



さて、セミナーを通じて感じていたのは、ここしばらく感じたことのない「アウェー感」でした。

昨年末から、「ダイレクト出版オフ 2012冬」「B&B 本屋で年越し」「このダイレクト出版がすごい」といった3つのイベントで語ってきましたが、今回の場合は、参加者のほとんどが出版・印刷・編集関連だった、というのが大きな特徴です。ネット系の会社は数えるほどで、セルフパブリッシングの著者は(おそらく)いませんでしたし、もしかすると、積極的に読んでいる読者もほとんどいなかったんじゃないでしょうか。
有料イベントで200名も集まるともうちょっと熱気があるものですが、JEPA会員なら無料ということで、時間つぶしと偵察の中間のような態度で参加されているみなさまも多かったのではないかと想像します。




話す前は失礼のないようにと恐縮して、話した後は失礼がなかったかと反省しきりだったのですが、今日になって冷静になって考えてみたら、きっとそれくらいの異物感を期待されて主催者側の招待されたのだろうと思ってひらきなおることにしました。ご期待に添えたかわかりませんが、もし喜んでくれた人があれば幸いです。

今後ともよろしくお願いいたします。


関連リンク


当日の流れは、鷹野さんのレポートが詳しいので、ぜひこちらをご覧ください。

日本電子出版協会(JEPA)主催の「EPUB25 セルフパブリッシング狂時代」に行ってきた - 見て歩く者 by 鷹野凌
http://www.wildhawkfield.com/2013/04/jepaepub25-selfpublish.html

epub cafe EPUB 第25回 セルフパブリッシング狂時代(一部動画あり)
http://www.epubcafe.jp/egls/epubseminar25
JEPAセミナー「セルフパブリッシング狂時代」まとめ #jepaEPUB25
http://togetter.com/li/492665
セルフコンテンツマネジメント狂時代 - 本とeBookの公園
http://blog.livedoor.jp/hideorin/archives/27167268.html
セルフパブリッシング狂時代と商業出版の接点
http://d.hatena.ne.jp/lost_and_found/20130425/1366887463
なんでその10人なの? の答え(JEPAセミナー「セルフパブリッシング狂時代」)
http://heribe-maruo.jugem.jp/?eid=177
電子出版の表と裏の部分 (7) 勉強会「セルフパブリッシング狂時代」に参加
http://blog.goo.ne.jp/tmlarao/e/2f3131e777f953a576e49ddb062ee6e0
「セルフパブリッシング」と出版の間
http://www.ebook2forum.com/2013/04/how-different-is-self-publishing-from-normal-publishing/?utm_source=dlvr.it&utm_medium=twitter
電子書籍道とは同人誌とみつけたり
http://blogs.itmedia.co.jp/techneco/2013/04/kdp-kindle-71f9.html
ログとコミュニティとKDP、EPUB 第25回「セルフパブリッシング狂時代」振り返り

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インプレスから、4月14日にこういう本が出るようです。
私や、藤井太洋さんもインタビューという形で参加しています。

Amazon Kindleダイレクト出版 完全ガイド 無料ではじめる電子書籍セルフパブリッシング
Amazon Kindleダイレクト出版 完全ガイド 無料ではじめる電子書籍セルフパブリッシング [単行本(ソフトカバー)]

それと最後に、電子書籍化を目指してブログやるならlivedoor Blogでどうぞ。
http://blog.livedoor.com/guide/ebook.html


おしらせ


プレゼンやパネルディスカッションの全文起こしを含む最新の論考は、以下の本に収録されています。

セルフパブリッシング狂実録 - 誰でも作家時代の作家論セルフパブリッシング狂実録 - 誰でも作家時代の作家論 [Kindle版]
著者:佐々木 大輔
出版:焚書刊行会
(2013-05-09)