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読みました。

試合結果やそれぞれのコメントは観戦記事などで読んでしっていましたが、やはり通読するとじわじわきますね。なんといっても夢枕獏の文章がいい。

そもそも、車と人間が走る競争をして、人間が負けたからといって、悔しがる人間はいない。車の方が速いのがあたりまえだからだ。(中略)
しかし、コンピュータと人間が対戦して、人間が負けたとなると、そうはいかない。人間はくやしいし、人間は傷つくし、なんとか人間に勝って欲しいと思う。コンピュータのソフトを作っているのも同じ人間であるとわかっていても、人間はつい人間を応援してしまうのだ。
それは何故か。
それは、おそらく、これが人間の脳に関わる事だからだ。
人間を人間たらしめているのは、早く走ることでもなく、力が強いことでもなく、脳が持つ力がすぐれているからである。

その話の中で、真剣師・小池重明こそ対コンピュータ戦にもっともふさわしかったんじゃないか、という話もおもしろかった。
一方プロたちが、コンピュータから学んで刺激を受けていることも自戦記の文中からよくわかる。

コンピューターは不自由で人間は自由という見方もあるが、それも違い。流行のボーカロイドなどを見てもそうだが、コンピュータこそ何の気兼ねもなく、自由な表現ができる。(阿部光瑠)
我慢して粘り強く指すことの大切さ。これはツツカナから学んだことだった。(船江恒平)

というわけで、今月には次回の電脳戦に関する記者発表があるそうです。誰が出てくるのか、今から楽しみでならない!

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http://news.mynavi.jp/news/2013/08/09/131/index.html