ダ・ヴィンチ 2014年 1月号を読んで買った本のメモ(京極夏彦の新シリーズ、他)
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年末年始の休暇に向けて読みごたえあるやつを注文した。
書楼弔堂 破暁
「京極堂シリーズ」や「巷説シリーズ」と同じくらいの力の入り具合を感じさせる京極夏彦の新シリーズ。「しょろうとむらいどう はぎょう」と読みます。なんとまあとっつきにくい。
時代は明治。舞台は古書店。そこに、月岡芳年、泉鏡花、井上圓了、勝海舟の他、京極堂シリーズの登場人物もからんでくるんだとか。ということは今後、巷説シリーズの流れも汲んで、江戸と昭和をつなぐミッシングリンクをつないでくるはず。ワクワクがとまらない。
全部一気読みするには、単行本版を買わないといけない仕掛け。
Kindleには、第一話の冒頭までをじっくり読める無料体験版がある。この冒頭部分で主要な世界観が示されるので、これでおもしろいと思うなら本編を買うべし。
そしてこちらは、期間限定配信の第一話のみバージョン。なんと99円! ペットボトルの水より安いんだからとりあえず買って損なし。そして自分はこれでまんまとハマった。この新シリーズ期待できる!
皆勤の徒
大森望と豊崎由美が大絶賛していたSFの連作短編集。
表題作はKindleで先行リリースされて話題になっていましたが、その世界観がより掘り下げられ、通読するとあっとおどろく仕掛けもあるんだとか。
Kindleでは表題作のみ100円で買えます。未読の人はまずはこれからどうぞ。
舞台はどことも知れぬ惑星。数百メートルの巨大な鉄柱に支えられた小さな甲板。そこに“会社”が建っている。語り手は日々、そこで異様な有機生命体を素材に商品を手作りする。雇用主である社長は“人間”と呼ばれる不定形の大型生物だ。甲板上と、それを取り巻く泥土の海だけが語り手の世界であり、そして日々の勤めは平穏ではない。はるか泥土の海を渡って襲い来る“外回り営業”との戦い、脳裏にフラッシュバックする、自分のものかどうか分からぬ記憶……。そしてこの惑星自体が、最終的に何かを生み出すために存在したのだった。
イメージすることすら難しい異様な世界観のSFですが、描かれているのはサラリーマン。多くの人が共感可能な社畜が主人公です。
図書館の魔女
これも大森望と豊崎由美が大絶賛していたもの。
こういうビブリオ系には弱い。
鍛治の里に暮らす少年キリヒトは、師の命により、大陸最古の図書館を統べるマツリカに仕えることになる。古今の書物を繙き、数多の言語を操って策を巡らせるがゆえ、「魔女」と恐れられる彼女は、自分の声をもたないうら若き少女だった。本を愛し、言葉の力を信じるすべての人に!
ちなみに、今見てみたらAmazonでは一時品切れ中。在庫が薄そうなので、年末年始に読もうという人は早めに注文したほうがいいかも。
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