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イントラブログを書くのに、サイゾーの今月号(2011年5月号)の176ページにある宇野常寛の批評を引用したんですが、せっかく打ちなおした長文なので、表のブログにもあげておこうと思います。

ネットをとりまくメディアの状況が、非常に簡潔にまとめられています。

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国内ではこの10年間、新聞・テレビ・出版といった旧メディアとインターネット=新メディアの対立がメディア状況を作っていたといえる。

両者は、前者がポスト新人類以上、後者は団塊ジュニア以下と、主な支持層が世代的に異なり、そしてこの世代差はそのまま、戦後的な社会に育った世代と冷戦終結/バブル崩壊以降の新しい(しかし方向性の見えない)日本社会に育った世代との差でもある。

メディアにおいては、前者は後者を脅威に感じながら、素人の集まりとどこか蔑み、後者は前者を既存の思考回路に縛られた時代遅れの「マスゴミ」とののしりながら、どこか憧れを隠せない――そんな空気が漂っていた。

それが2010年あたりから、主にテレビの報道畑を中心に、両者の融合を試みる動きが見られた。つまり、コンプライアンスに縛られ、中継(ダダ漏れ)をその本質に持つテレビ放送が、ニコニコ動画やUstreamと連動することで、その本質を取り戻しつつ、かつインターネットのインタラクティブ性を取り入れるという試みだ。

そしていくつかの討論番組で試験的に取り入れられたこうした動きは、地震報道で一気に加速した。地震発生当日のNHKによるUst、ニコニコ動画での同時放送が象徴的だが、テレビの資本と伝播力の大きさゆえに失われたフットワークとインタラクティブ性をネットが補うという構図が、ほぼこれでみえたように思える。21世紀前半の日本のメディア環境は、このテレビとネットの結託が中心のひとつとなる。

第二にあげたいのは、そんな新しいメディアの支持層の問題だ。先の10年は、ある意味においては都市部のIT系企業を中心に、新しいホワイトカラー層ともいうべきインテリたちが現れ、ある程度のボリュームで定着した10年だったと言える。あくまでイメージだが、かつてのホワイトカラーほど年収はない一方で ITリテラシーに優れ、文化的にはハイカルチャーよりもオタク系など振興のものに親和性が高い。政治的には左右対立はもはや視野に入らず、政局よりも政策に関心が高い――。

(中略)

これからの日本再生には、彼ら新しいホワイトカラー層を中心とした社会の再設計が不可欠になると思われる。

これぞ共通認識ですね、というような名まとめ。

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livedoor BlogにTwitterのつぶやきのまとめ機能がついたので(参照)、実際に使ってみた。@takushi_satoによる、新宿のホームレスに関する体験談。

2011/03/23 23:49:58
タイのホームレスの組織化とあるがタイの話だけではない。アメリカもしかり、日本だって組織化されてる。マクドナルドで物乞いをする幼児たち / 1〜2歳の赤ちゃんホームレスも – ロケットニュース24(β) http://t.co/AJWVK4C

2011/03/23 23:59:54
日本の場合ホームレス組織の元締めは暴力団だ。ホームレスは朝から都内の電車を巡回して週刊誌や雑誌を集める。集めた週刊誌は駅付近で半額程度で売る。これが収入源となる。日本の方が組織化は深刻。

2011/03/24 00:04:28
1.2歳のホームレスというのは問題だけど実際どれくらいいるんだろう。そもそもタイは物乞いする子供より圧倒的に物売りの子供の方が多い。クローズアップしすぎ。

2011/03/24 00:17:08
日本のホームレス組織に興味を持ち、一度接触を図った事がある。新宿西口。意外に簡単で、ホームレスが集めた雑誌を集める場所へついていき、そこで雑誌を整理する人物に声を掛け飯を奢ってあげるから話を聞きたいと持ち掛けた。ガスト奢ってあげたら色々教えてくれたw

2011/03/24 00:22:08
ホームレスも結局のところ会社組織と全く変わらない。西口公園で寝るためには雑誌を集めるという仕事をしなければいけないし、それが嫌なら他の街へ行くしかない。けれども寝る場所を得るにはそれぞれの土地の組織に入らないといけない。社長は暴力団でさらに課長の立場もいる(雑誌販売してる人)

2011/03/24 00:25:11
あ、中には都内放浪する方々もいます。よく重そうな荷物引っ張って歩いてるような人はそれに当たる。こういう人は都内各地で行われる炊き出しを巡る。月曜は新宿、水曜は池袋、金曜は上野(曜日は忘れました)といった具合に都内回れば飯は困らない。

2011/03/24 00:33:14
問題はやはり宿になる。都内でホームレスが寝てもいいとされる区域は限定的。都が管理をしてる体裁だがその土地を管理してるのはつまりは暴力団。寝るには組織に入らないといけないから。

2011/03/24 00:38:46
そういえば昔新宿のOLさん達に愛された名物ホームレスがいた。通称「ぽんた」知ってる人いないかなぁ…。新宿西口地下交番付近にいつも昼時立っていた人物で、必ず毎日誰かしらが弁当買ってきてくれる。しかもかつ重とかめちゃくちゃ豪華な弁当ばかり。そしてOLさん達はいつも違う。

2011/03/24 00:42:03
あまりにもぽんたが豪華弁当いつも食べてるもんだから悔しくてぽんたと友達になる事に決めた僕は、しつこいくらいぽんたに話し掛けた。「あんた神様だろ?」「あんた神様だろ?」って毎日。何か返事してくれるんだけど何言ってるか分からなかった。

2011/03/24 00:49:01
結局会話が成立せずに、それでも数ヶ月ほぼ毎日ぽんたに挨拶をした。でも新宿勤務から離れる事になった時に最後にお別れの挨拶をしにいった。明日からもう来れないけどさ、元気でな」って声掛けたらぽんたが涙浮かべてた。それが最後。しばらくして新宿に昼時行ってももういなかった。

遠野市役所を通じて大槌町・釜石市・大船渡市・陸前高田市の被災者に救援物資を送る3つのステップ

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※東日本大震災の被災者に、救援物資を届けたいと思っている人のための情報です。

現時点では、個人が運送会社などを利用して被災地に救援物資を届けるのは(ほぼ)不可能であり、かえって迷惑だそうです。
また、救援物資より義援金のほうが融通が効いてよい、という議論もあるようですが、お金があっても物が手に入らないのが現状なので、急を要する現時点では、救援物資の送付は有効な手段です。

救援物資は、各自治体で受け付けていますので、「自治体を通じて救援物資を送る(3月17日改訂版)」などの記事を参考にしながら、各自最適なところを探してみてください。

この記事では、岩手県沿岸被災地区(大槌町・釜石市・大船渡市・陸前高田市)の最前線基地になっている遠野市役所を通じて、被災者の方々に救援物資を届ける方法をご案内します。


1. 救援物資を用意して、リストを作る


遠野市役所で求めている物資は以下の通りです。
このリストのなかで用意が可能なものをまとめてリストを作りましょう。

・オムツ
・ミルク(未開封)
・哺乳瓶(新品)
・電池式ラジオ
・電池
・ワンセグテレビ
・反射式のストーブ
・長靴
・歯ブラシ
・髭剃り
・サランラップ
・ガムテープ
・頭痛薬
・胃腸薬
・体温計


2. 輸送を担当する救援物資を遠風会に連絡する


発送する物資のリストを、遠風会という組織に連絡します。

今回の救援物資は、遠風会が輸送を行い、遠野市役所に渡します。連絡なしで発送をすると混乱が生じますので、確認作業を簡易化するためにも、発送者の名前と救援物資の数量のリストを、必ず以下のメールに送ってください。不明な点は、電話でも受け付けているそうです。

e-mail:enpuukai@gmail.com (遠風会 被災者支援チーム)
電話:0198-67-2885(遠風会事務局:柏木平レイクリゾート)


3. 発送する


発送先は、2のメール(あるいは電話)で指示がありますので、それに従ってください。
救援物資を運ぶトラックの第1便は今週末出発だそうですが、集まり次第何度も往復もするそうですので、いつ送っても大丈夫とのことです。


この情報のソースに関して


みなさんのお金やモノや時間に関わる重要な話題ですので、この情報のソースも書いておかないといけませんね。

このプロジェクトには、、小学校から高校までずっと一緒だった私の同級生(株式会社ぴーぷる遠野事業所の小松正真)が関わっています。小松正真を信頼しているという人、そして私を信頼しているという人は、(もし余裕があれば)ご協力をお願いします。

現地は混乱を極めており、地方自治体が主導になってさまざまな情報をとりまとめるられるようになるのはかなり時間がかかりそうです。そのため、このような小規模なボランティアのプロジェクトが動いています。被災者のために具体的にいますぐ行動したいという方は、ぜひご利用ください。


追記


現地の友人から、救援物資を届ける様子の写真が送られてきました。こんな感じで届けられると思うとイメージ湧きますね。

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世界が注目する「sinsai.info」の成り立ちと、自分たちにもできること #sinsai

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クラウドソーシングによるプロジェクト「東北沖地震 震災情報サイト sinsai.info」が話題になっている。
そこで、「このサイトはなんなのか?」「なぜ地震発生からわずか7時間でスタートできたのか?」「このあとの課題は?」などについて私が調べられる範囲でまとめてみた。


はじまりはケニヤで起こった暴動だった


この「sinsai.info」というサイトは、「Ushahidi」というオープンソースのウェブアプリケーションで作られている。
それが作られたきっかけは、2008年にケニヤで起こった暴動にある。

これぞ新世界のジャーナリズム! 暴動・事件をリアルタイムにマッピングするUshahidi

この暴動のとき、ケニヤの市民ジャーナリストたち(ブロガーなど)が協力し、暴動の起きている場所をマッピングし、人々に知らせるという活動を行った。このときのジャーナリストたちを中心にして作られたのがUshahidiだ。 Ushahidiとは、スワヒリ語で「証言」という意味の言葉、そのサイトで“Croudsourcing crisis information”と説明されているのがまさに言いえて妙で、人々が自らの目で見た“危機”の情報を共有することを目的としたウェブサイトだ。

Ushahidiが目標としているのは、「誰もが容易に“危機”の情報を手に入れることが出来るようにする」こと。そのため、メール / SMS / Twitterなどで簡単に情報が集約できるようになっている。

そしてこのプロジェクトは、短い間に、大きな実績を残してきた。
いまだ記憶に新しい、ハイチとニュージーランドの大地震の際に活躍したサイトがそれだ。


ushahidi01
The 2010 Earthquake in Haiti

ushahidi02
Christchurch Recovery Map


そういう下地があったからこそ、地震発生からわずか7時間で「sinsai.info」が立ち上げ可能だったわけだけど、でもそれだけじゃない。
オープンソースのプロジェクトの協力するエンジニア、入力されたデータをチェックするモデレータ、情報を投稿するボランティア、などなど数多くの存在があればこそ、このサイトが成立している。

このプロジェクトの中心人物のひとりである関さん(@hal_sk)に聞いたところ、すでに100人を超えるメンバーが昼夜を問わず参加しているとのこと! 「あんまり寝てないんです」と言って体調悪そうにしている関さんが、そのメンバーの献身ぶりを語るときにはキラキラ輝くのを見て、「sinsai.info」のプロジェクトでいまマジックのような素晴らしい出来事が起こっているんだな、というのを間接的にでも感じることができて、うらやましい思いがした(だって本当にキラキラしていたんですよ!)。


世界中が日本に注目している


未曾有の災害に直面して、クラウドソーシングやソーシャルメディアを活用したサービスがどのような役割を果たしうるかという問題について、世界中が注目していると言ってもいいと思う。
世界でもっともケータイ(とネット)が普及している国のひとつであり、世界でもっと地震の災害が多い国でである日本が、この災害にどう対応できるかによって、未来が変わるといってもいいじゃないかと思う。

その課題について、いいまとめがあったので紹介します。

Ushahidi から学ぶユーザ参加型サービスを企画する上での留意点

Ushahidi はソフトウェアによるサービスプラットフォームであるため、位置に結びついた情報を集約するためのものであれば、その用途はさまざまである。(中略)そのため、Ushahidiのサイトで、それらのサービスを利用するためのガイドラインとして、Preliminary Practical Considerations という文書が公開されている。

1. なぜ、それをするのか自問しよう
2. 可視化するメリットを明確化し、既存の枠組みやパートナーとの連携を図ろう
3. 誰が閲覧者なのか? 誰に、このサイトを利用して欲しいのか?
4. 情報収集の際のパラメータは何か? 情報通信技術の局所的な利用をどう考えるか?
5. 直面しうるプライバシーや(ユーザの)保護の問題は何か?
6. フィードバックを得て、期待をコントロールするのはどうするか?
7. プロジェクトをいかに持続可能な状態にするか?

個人的には特に、3と5と7が、挑みがいのある大きな課題だと思っている。

地震から1週間の間に、各社・各団体がさまざまなサービスを開始しているが、それはときに「被災者および被災地域の人たち」に向けたものなのか、「被災地域以外の人たち」に向けたものなのか、「自衛隊やボランティアなどの救援団体」に向けたものなのか混乱しがちだ。私としてもすでに、岩手で救援活動をしている友人から寄せられる声と、東京で企画されている支援活動のコンセプトとの間に、齟齬を感じて悩むことがあるし、それを整理するためにも「3」の問いかけは非常に重要だ。

また、「5」と「7」については、ポリシーや運営体制の面だけではなく、テクノロジーからも解決できそうが気もしている。今すぐできないかもしれないけど、そういうサービスが将来的あり得ると思っているし、機会を作って取り組んでみたいと思っている(このアイデアについては、今すぐできることじゃないし、話が脱線するので割愛)。


とりあえず、まだ見たことがないという方はぜひ。
少しずつでも、何かできることが見つけられるかもしれません。

ushahidi00
東北沖地震 震災情報サイト sinsai.info

(12:55時点でちょっと表示が不安定みたいです)

「今までで最もブックマークされたAmazonの本ベスト50」を見て俺のミサワがささやいた

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先日、話題になっていた「必ず読んでおきたい、今までで最もブックマークされたAmazonの本ベスト50」というまとめ。こういうのを見ると、俺の中のミサワがこうささやきます。


misawa


半分しか読んだことないわー。半分とか全然だわー、と。

まあ、その「MisawaCam」というアプリを使いたかってみたかっただけなんですが、これだけ偏ったリストだと「必ず読んでおきたい」という本ばかりでもないので(というかまったくないので)、お薦めの本にコメントを残そうと思います。

(※注 MisawaCamは、「「地獄のミサワ」風アプリ取り下げ 本人に無許諾、開発者謝罪」といった事情により現在はダウンロードできないようです。2011.2.24現在)

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アイデアのつくり方アイデアのつくり方
著者:ジェームス W.ヤング
阪急コミュニケーションズ(1988-04-08)
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ブクマされているのは、竹熊健太郎さんのブログで話題になったから、かな(参照)。1940年に刊行されてから版を重ね続け、いま自分が手元にある版もすでに49刷。すごいね。と言いつつ、何が書いてあったか思い出せないんだけど、装丁がカワイイってのもあって、職業上のお守りとして会社の個人用本棚に置いてます。


イノベーションのジレンマ―技術革新が巨大企業を滅ぼすとき (Harvard business school press)イノベーションのジレンマ―技術革新が巨大企業を滅ぼすとき (Harvard business school press)
著者:クレイトン・クリステンセン
翔泳社(2001-07)
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解説にある「成功体験をもつ企業のトップはもちろん、イノベーションにかかわるすべての企業人にも必読の内容」というのは、まさにその通りだと思う。いち社員としても思い当たることがたくさん出てきておもしろい。あれも「イノベーションのジレンマ」だわー、これも「イノベーションのジレンマ」だわーって感じで、もやもやしたものに名前が与えられる喜びを味わえます。


7つの習慣―成功には原則があった!7つの習慣―成功には原則があった!
著者:スティーブン・R. コヴィー
キングベアー出版(1996-12)
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これだけ読んでいれば他は一切読まなくていい、と言われる自己啓発本の父みたいな本。他の本は全部これのエピゴーネン(要はパクリ)だとも言われるそうです。自己啓発本に興味なさそうな人でも、聞いてみると実は読んでたりする、というそんな本です。自分も大いに参考にしました。


プレゼンテーションzenプレゼンテーションzen
著者:Garr Reynolds
ピアソン桐原(2009-09-04)
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何度か人前でプレゼンテーションをした経験のある人なら(そしてもっとうまくなりたいという意欲がある人なら)、一度読むだけで一気にレベルがあがる(と体験できる)本。これを読んでからは、人前で話すのが楽しみになりました。素晴らしい本です。


フェルマーの最終定理 (新潮文庫)フェルマーの最終定理 (新潮文庫)
著者:サイモン シン
新潮社(2006-05)
販売元:Amazon.co.jp
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買ってからすでに3回通読した。最高の知的エンターテインメント。あまりにおもしろすぎて目を離すことができず、友人と一緒に江ノ島のビーチに行っても寝転がって夢中になって読み続け、背中をやけどしたのはいい思い出。
サイモン・シンは『ビッグバン宇宙論』と『暗号解読』といった他の作品もお薦め。


4Gbpsを超えるWebサービス構築術4Gbpsを超えるWebサービス構築術
著者:伊勢 幸一
ソフトバンククリエイティブ(2009-08-21)
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ライブドアのエンジニアの共著。一般にお薦めってことはないんですが、この本から1年半経ったいま、軽く10Gbpsを超えているので「改訂が必要ではないのかw」といったジョークが社内でかわされたりしています。もちろん、おもしろい本です。

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