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カテゴリ:1000冊紹介する

108冊目 「わたしの器 あなたの器」 高橋みどり

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ひさしぶりの更新。

去年の後半でしたか。本を一冊も読まなかった月というのがあったんです。どんな時でも、時間がないだなんてことはないわけで、つまりは読む気にならなかったというただそれだけのことなんだけども、自分にとっては貴重な体験ではありました。
本なんて、読まなきゃ読まないでいいし、それは音楽も映画も一緒。離着陸を考えない紙ヒコーキには車輪がないし、納豆のタレにはキャップがいらない。純粋な目的と、純粋に一体化して、あとは何も考えない。ひとつの幸せです。もし自分が使い捨ての道具ならば、だけど。

そうした時期にも終わりがあって、再び本を読みはじめたんだけど、ここのところは、すぐ紹介するのがはばらかれるタイプの本ばかり読んでます。実用書、ビジネス書、研究書。
うぶな分野の本に出会うと、まるでそれが世界の真実みたいに思えて興奮するんだけど、数年経って読み返すとロクなことがない。時の試練をくぐり抜ける本と出会うのも大変だし、まず真っ先に、自分自信がその試練に耐えられない。時勢に応じてまとう衣を変える哲学的カメレオンは、生存本能として肯定されたとしても、顧みるに醜い。

もちろんそんなことを言い出したら何も書けないわけで、何について書くのなら間違いを許せるか、その線引きしかない。それは自分にとって、文学であり音楽でありアートであり、いまは料理ということになります。時が経てば、あいかわらず自分はそのときどきの感性を裏切り続けるわけだけど、実用書やビジネス書や研究書のように、対象が裏切ることはない。

というわけで108冊目。『わたしの器 あなたの器』です。

107冊目 「どうするジョージ!」 クリス・ホートン

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飛行機の出発時間が遅れてふいに時間ができたのでひさしぶりに更新。

今回は、82冊目で紹介した『ちょっとだけまいご』(http://sasakill.blog.jp/archives/50878847.html)と同じ作家の絵本。これがまたおもしろい。

とにかく絵がいいからなのか、1歳ちょっとになる息子は本棚から毎日この本を勝手に取り出してペラペラめくって見ている。

お話の筋もいい。繰り返しのパターンと、続きを喚起させるユニークな終わり方。何度読み聞かせても飽きない。

クリス ホートン
2014-12

104-106冊目 「一私小説的の日乗」 西村賢太

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ひさびさの更新。あいかわらず読書のペースは変わらないものの、何も紹介する気になれない日が続いていたので。

2週間ほど前に、本棚からあふれた本を処分しようと手に取ったのが西村賢太の『一私小説書きの日乗』。私小説ではなく、こちらは本人による日記。売る前にと思ってパラパラ読んだらこれがえらくおもしろい。初読のときはそれほど感じ入らなかったのに。

だもんで、処分も撤回し、現在出ている限りの続編2冊も取り寄せて一気読みした。


毎日2時間のサウナ、人の悪口、大汗をかきながらのラーメンと、這いつくばっての原稿書き、そして晩酌に宝焼酎一本と、オリジン弁当その他で購めるジャンクなお菜。根がエチケット尊重主義でスタイリストにできている著者の、細かいところにはうるさいわりに鯨飲馬食する怠惰な生活を一向に顧みない様が最高におもしろく、ダークヒーローとしてこれ以上のストレス解消はない。ただの日記がこれほどおもしろいなんて、ちょっと他にない。

ヒーローの条件は、自分が生きられなかった人生を生きている、というところにある。北町貫太ならぬ西村賢太は、そのヒーローを地でいっていて、一種、蠱惑的な魅力さえある 

こんな、味方によってはつまらない本を(もちろん自分はそう思ってないけど)いちいちハードカバーの美しい想定で出してくれる出版社にも、なんだか感謝したくなった。

103冊目 「小林カツ代と栗原はるみ 料理研究家とその時代 」 阿古真理

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サトウタクシBLOGからの推薦書。
http://takushi.blog.jp/archives/52030725.html

これはおもしろい! 最近の新書ではお目にかかれないような密度で書かれた料理研究家史にして、近代の女性史。

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妻の出産をきっかけに、もともと好きだった家庭料理に以前より真面目に取り組むようになったその結果、我が家の味みたいなのが、少しずつできてきた。無理なく続けられる習慣と、味の好みによって、繰り返し登場する定番料理が決まってくる。

102冊目 「緑色の宇宙」 生頼範義

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生頼範義の画集を買った。表示は「ムー」創刊号のあれ。絵の中の主役を遠くに大きく描くあの構図と、特徴的な緑の光。タイトルは「緑色の宇宙」。英題「Green Universe」。掛け値なしに我が心の故郷。



なかでもとりわけ忘れられないのは、あの有名な帝国の逆襲のポスター。




光栄の三国志にスターウォーク。めくるページめくるページで手が止まる、幸福な画集です。


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