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ダ・ヴィンチ 2014年 1月号を読んで買った本のメモ(京極夏彦の新シリーズ、他)

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今月号の「ダ・ヴィンチ」を読んで買った本のメモ。
年末年始の休暇に向けて読みごたえあるやつを注文した。

書楼弔堂 破暁


「京極堂シリーズ」や「巷説シリーズ」と同じくらいの力の入り具合を感じさせる京極夏彦の新シリーズ。「しょろうとむらいどう はぎょう」と読みます。なんとまあとっつきにくい。

時代は明治。舞台は古書店。そこに、月岡芳年、泉鏡花、井上圓了、勝海舟の他、京極堂シリーズの登場人物もからんでくるんだとか。ということは今後、巷説シリーズの流れも汲んで、江戸と昭和をつなぐミッシングリンクをつないでくるはず。ワクワクがとまらない。

書楼弔堂 破暁
京極 夏彦
集英社
2013-11-26


全部一気読みするには、単行本版を買わないといけない仕掛け。



Kindleには、第一話の冒頭までをじっくり読める無料体験版がある。この冒頭部分で主要な世界観が示されるので、これでおもしろいと思うなら本編を買うべし。



そしてこちらは、期間限定配信の第一話のみバージョン。なんと99円! ペットボトルの水より安いんだからとりあえず買って損なし。そして自分はこれでまんまとハマった。この新シリーズ期待できる!

皆勤の徒


大森望と豊崎由美が大絶賛していたSFの連作短編集。

皆勤の徒 (創元日本SF叢書)
酉島 伝法
東京創元社
2013-08-29


表題作はKindleで先行リリースされて話題になっていましたが、その世界観がより掘り下げられ、通読するとあっとおどろく仕掛けもあるんだとか。



Kindleでは表題作のみ100円で買えます。未読の人はまずはこれからどうぞ。

舞台はどことも知れぬ惑星。数百メートルの巨大な鉄柱に支えられた小さな甲板。そこに“会社”が建っている。語り手は日々、そこで異様な有機生命体を素材に商品を手作りする。雇用主である社長は“人間”と呼ばれる不定形の大型生物だ。甲板上と、それを取り巻く泥土の海だけが語り手の世界であり、そして日々の勤めは平穏ではない。はるか泥土の海を渡って襲い来る“外回り営業”との戦い、脳裏にフラッシュバックする、自分のものかどうか分からぬ記憶……。そしてこの惑星自体が、最終的に何かを生み出すために存在したのだった。

イメージすることすら難しい異様な世界観のSFですが、描かれているのはサラリーマン。多くの人が共感可能な社畜が主人公です。

図書館の魔女


これも大森望と豊崎由美が大絶賛していたもの。





こういうビブリオ系には弱い。

鍛治の里に暮らす少年キリヒトは、師の命により、大陸最古の図書館を統べるマツリカに仕えることになる。古今の書物を繙き、数多の言語を操って策を巡らせるがゆえ、「魔女」と恐れられる彼女は、自分の声をもたないうら若き少女だった。本を愛し、言葉の力を信じるすべての人に!

ちなみに、今見てみたらAmazonでは一時品切れ中。在庫が薄そうなので、年末年始に読もうという人は早めに注文したほうがいいかも。

高橋留美子と京極夏彦とあだち充がそっくりだった件

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今月号のダ・ヴィンチを見てみて。高橋留美子と京極夏彦とあだち充がそっくりだよ!

そのように人に教えてもらいました。
まさかと思って見てみたらこれですよ。

画像1

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似てる!
なぜこういうことが起こるのかよくわからないが、似ている!

特集の内容も大変おもしろうございました。
表紙のラムちゃんが手に持っているのは『豆腐小僧』ですね。


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『ダ・ヴィンチ』10月号では、作家・村上春樹の巻頭特集を組んでいる。特集では、同誌読者と一般の村上春樹ファン844人を対象にアンケートを実施。村上春樹の長編小説全12作品から人気TOP5を選出した。その結果は以下の通り。

1位『ノルウェイの森』(213票)
2位『1Q84』(156票)
3位『海辺のカフカ』(113票)
4位『世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド』(85票)
5位『ねじまき鳥クロニクル』(62票)

http://ddnavi.com/news/83721/

ダ・ヴィンチに掲載されていた村上春樹人気TOP5が話題になってました。あれが入ってないこれが入ってない、あれを選ぶのは素人だ、うんぬんかんぬん、ってやつですね。

そこで自分は、他人のランキングに意見する代わりに、自分が過去に読んだ回数でランキングを作ってみました。振り返ってみたらこんな感じ。

1回しか読んでない


アフターダーク
1Q84

2回読んだ


1973年のピンボール
羊をめぐる冒険
ダンス・ダンス・ダンス
世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド
ねじまき鳥クロニクル
スプートニクの恋人

3回読んだ


風の歌を聴け (講談社文庫)風の歌を聴け (講談社文庫)
著者:村上 春樹
販売元:講談社
(1982-07)
販売元:Amazon.co.jp
クチコミを見る
海辺のカフカ 全2巻 完結セット (新潮文庫)海辺のカフカ 全2巻 完結セット (新潮文庫)
著者:村上 春樹
販売元:新潮社
(2010-11-05)
販売元:Amazon.co.jp
クチコミを見る


4回以上読んだ!


ノルウェイの森 文庫 全2巻 完結セット (講談社文庫)ノルウェイの森 文庫 全2巻 完結セット (講談社文庫)
著者:村上 春樹
販売元:講談社
(2012-03-13)
販売元:Amazon.co.jp
クチコミを見る
国境の南、太陽の西 (講談社文庫)国境の南、太陽の西 (講談社文庫)
著者:村上 春樹
販売元:講談社
(1995-10-04)
販売元:Amazon.co.jp
クチコミを見る

まとめ


読んだ回数で並べてみて個人的に発見だったのは、村上春樹を誰かに薦めるときに必ずリストアップする『世界の終わりとハードボイルド・ワンダーランド』をあまり読んでないな、ということ。すごい作品なんだけど、繰り返し読むほど好きではないみたい。

あとは、発見というか再確認なんですが、「直子系」の話が好きで繰り返し読んでますね。

村上春樹の作品の中には、「10代のときのプラトニック・ラブが、成熟してからのエロスを阻害あるいは燃焼させる」というモチーフが度々登場します。

風の歌を聞け … 僕と直子
ノルウェイの森 … キズキと直子
国境の南、太陽の西 … 僕と島本さん
海辺のカフカ … 佐伯さんとその恋人
1Q84 … 青豆と天吾

これを自分は「直子系」と読んでいるわけですが、これがなぜだかおもしろいんですよね。それに、繰り返し書かれていても、バリエーションが豊富なので読んでいる方は飽きない(3回以上読んでいるのは全部「直子系」でした)。それに、今までこの共通パターンがあったということに気づかなかった、という人もいるんじゃないでしょうか。

侮られがちな『ノルウェイの森』と『国境の南、太陽の西』ですが、個人的には本当にお薦めです。

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