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初音ミクの「ウタエナイウタ」という曲の最初のバージョンがこれなんですが、「彼ならこれくらいサクっと書けちゃうわいな」とそのときはあえて褒めたりはしなかったんです。だけど、こないだ出たフルバージョンが正直よすぎた。

最初のバージョンで受けた好評からは間が空きすぎてるし、「今さら出してどうすんだ?」と俺も思ったし本人も思ってたみたいだけど、予想外の裏切りと期待を超える仕掛けがほどこしあって、ひさびさに興奮した。「こういうことだったのか!」と。いや、あとづけのこじづけなんだろうけど(笑)。

でも、コメントを見る限り、誰もその仕掛けに気づいてないみたいだったし、思ったほどの評価を受けていなかったので、あえてここでとりあげました。

ウタエナイウタ

もうひとりじゃ歌えない
いかないで
君はあたらしい歌を
違う誰かに歌って聴かせる
いかないで
君にもらったメロディ
うまく歌えないままに
ひとりになる
いかないで


これは、間奏のあとの歌詞なんですが、そのときのイラストが、画面に映る「鏡音リン」を膝を抱えて見つめる「初音ミク」、なわけです。そんでもって「君にもらったメロディうまく歌えないままにひとりになる いかないで」だからね。うまい。
最初のバージョンが出たときには、姉妹製品の「鏡音リン」のニュースはまだ発表されていなかったはず(?)だから、うまい具合にオチをつけたなーとうなりました。

ボーカロイドという世にも奇妙な存在のアイロニーを浮き彫りにする批評的なまなざしと、90年代のサブカルっ子を出自とするポップセンスが同居していて、これぞ正しい初音ミクなんじゃないかって気がしてくる。いいわ、これ。

って上から目線ですいません。彼というのはおな小おな中おな高おなバンドの同級生なので、そのあたりご理解をば。もしよかったら聴いてみてください。