もし人生をやり直せるとしたら、もっと本を読みたい
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今日、5年ぶりに図書館に行って軽くショックを受けてきました。「そうだった。読まなければいけない、だけど読み逃していた本が、まだまだこれだけたくさんあったんだ」と。
書店では新刊の売れ筋がレコメンドされる。古書店では主人の趣味がレコメンドされる。Amazonでは協調フィルタリングなどのテクノロジーによってみんなの最大公約数がレコメンドされる。では、そのレコメンデーションからもれた本はどうなるんだろう? ってことを考えると、時流に取り残されたような古くさい蔵書をフラットにならべる図書館という施設はかなりエキサイティングだ。端的に言ってアツい。そう思うようになりました。なんで今まで足が遠のいていたんだろう。
その意味で、今日一番ショックを受けたのが『チボー家の人々』。すっかり忘れてた。
チボー家の人々 (1) (白水Uブックス (38))
自分のなかで、読もうと思ったまま読み逃してしまった本の代表格です。全13巻という長さ的にも、青春小説という内容的にも、文章のとっつきにくさ的にも、もはや機会を逸してしまったなという感じ。
より長編でより青くさい北方水滸伝は読めても、『チボー家の人々』には取り組めそうにない。チボー家だけじゃなく、あらゆる文学もそう。時間がいくらでもあった大学生時代に戻ってやり直すくらいしか方法が思い浮かばない。
それが、『人生やり直せるなら何歳に戻りたい?』というお題への答えです。
ちなみに、「これなら私にも読めるかも」と思わせて何百万部も売れたドストエフスキーの新装版シリーズはうまいですよね。語学や容姿や学歴などのコンプレックスを刺激するビジネスに、文学コンプレックスという新ジャンルが確立されるのかも、と思いました。
罪と罰 1 (1) (光文社古典新訳文庫 Aト 1-7)
カラマーゾフの兄弟1 (光文社古典新訳文庫)