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年を経て我が身を振り返ると、「誰かを応援する」ということのエネルギーの源泉が、ライフサイクルのステージによって変わってきているのだなあ、ということがわかる。

10代の頃は、純粋なる憧憬から。
20代の頃は、認め難い嫉妬から。
そして30代の今は、自分が叶えられなかった夢を代わりに実現してくれるもうひとつの人生の仮託先として。そういう感情が、誰かを応援するエネルギーになっている。

私にとっては、拙著『セルフパブリッシング狂実録』でフィーチャーした作家・藤井太洋さんや、マジック・ザ・ギャザリングで起業した齋藤友晴さんがその対象になっている。

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その斎藤さんが、東京は高田馬場に、国内最多300席のプレイスペースを持つ「晴れる屋トーナメントセンター」をオープンさせた。しかも、マジック・ザ・ギャザリングの専門店として。

普通の神経なら、そんなに拡大しちゃって経営は大丈夫だろうか、だなんてことも気になるところだけれど、誰もそんなことを言いださない。なぜならそれは、マジックプレーヤーにとっての「夢」だったから。晴れる屋トーナメントセンターは、いまは幻となってしまった「渋谷DCIジャパントーナメントセンター」の復活を否が応でも思い起こさせる「夢」の空間だからだ。

1999年。マジックに出会い、プロプレーヤーとして人生を大きく羽ばたかせた少年が、さまざまな紆余曲折を経て、いま再びマジックプレーヤーの夢を実現させようとしている。そして、何はともあれそれを応援してやろうという人々がたくさんいる。

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オープン記念のあいさつのひとこま。

着慣れないスーツ、スピーチ慣れしていないつたない言葉。でもそこから、夢にかける熱い想いと、感謝の気持ちが確かに伝わってきた。
そのとき、会場の中の何人もが、顔を赤くし目を潤ませて、万感の思いにふるえていた姿を私は忘れることができない。まさに、斎藤友晴の魔法(マジック)が場を支配した瞬間だった。大丈夫。このプロジェクトは絶対うまくいく。そう思った。

あなたの夢はみんなの夢です。応援しています。


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画面に写っている範囲で、プレイスペース全体の1/3ほど。本当に広々とした、気持ちいい空間でした。

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フィーチャーマッチエリア。手元は会場のモニターに写され、ニコ生での配信も予定しているとのこと。

晴れる屋トーナメントセンター
http://www.happymtg.com/tournamentcenter/