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これまでの自分の考え



あらゆることに対して、言い訳が可能です。また、あらゆることに対して、責任を感じることも可能です。捉え方によってどうにでもなります。

だったら、「自分には責任がない、自分は悪くない」という言い訳をやめて、「どうやったらベターだったのか」を考えるほうが建設的ですよね。

言い訳をすることで、自分の影響力の環を狭めるくらいなら、責任を買って出て、自分の影響力の環を広げるほうがずっといい。と、そういう考えから「言い訳をしてはいけない」思っていました。

でもつい先日、「言い訳をしてはいけない」ということについて自分なりに新しい気づきがありました。


小池龍之介の本を読んで



小池龍之介さんは「家出空間」というサイトを運営しているお坊さんです。仏道の考えをやさしく(かなりやさしく)噛み砕いて説明してくれていて、本も話題になっているようです。

その著書『偽善入門』を読んで思ったのは、「自分には責任がない、自分は悪くない」という偽善的な言い訳とは逆の、偽悪的な言い訳があるということ。

・「みんなで力を合わせてがんばろう! って感じでお願いします」
・「世界をもっとハッピーにしよう! とかなんとか思っちゃったりして」

前半が本当のメッセージなのに、「自分はそんなにマジじゃない、熱血しちゃうほどダサくない」とワルぶりたくて、後半の偽悪的な言い訳が付随してきます。

偽善的な言い訳に比べて意識しづらいので、かなり頻繁にやってる気がします。でもそうやって本心の熱さや鋭さを隠していると、何事も成し遂げられないような気がします。というか、成し遂げられるわけがない。

偽善入門―浮世をサバイバルする善悪マニュアル偽善入門―浮世をサバイバルする善悪マニュアル
著者:小池 龍之介
販売元:サンガ
発売日:2008-09
おすすめ度:5.0
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日本プロ麻雀協会・鈴木たろうプロの言葉を聞いて



先日、第8回野口賞を獲得したばかりの鈴木たろうプロとお会いする機会があって、言い訳についてこんな言葉を聞きました。

言い訳は必ず見破られる。
にもかかわらず言い訳をするというのは、相手のことを言い訳が見破れないような人間だとなめてかかっているか、自分が言い訳をするようなレベルの低い人間であることをアピールしているようなもの。
だから言い訳はしない。

なるほどそういう考え方があるのかと感心してその場でメモをとりました。

最初からそういう話でしたが、まとめると「言い訳をしてはいけない」ってことですね。

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麻雀放浪記(一) 青春編麻雀放浪記(一) 青春編
著者:阿佐田 哲也
販売元:角川書店
発売日:2000
おすすめ度:5.0
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阿佐田哲也の『麻雀放浪記』の存在は、麻雀好きの教養としてもちろん知ってはいたけれど、お恥ずかしながら、読んだことがありませんでした。

何かに夢中になると文献から入るほうなので真っ先に読んでいてもおかしくなかったと思うんですが、和田誠が監督した映画版は見たし、マガジンで連載されていた『哲也-雀聖と呼ばれた男』も読んでいたしで、「まあだいたいこんな作品だろう」とたかをくくっていました。もっと言うと、あなどってました…今日の今日まで。


本当にすみませんでした!


まさかこれほどまでに文学的な名作だとは思ってもみませんでした。大衆文学の超傑作にふれた感覚という意味では、初めて北方謙三の『水滸伝』を読んだときの衝撃に近いものがあります。

特によかったのはラストシーン。あの切なさと滑稽さのバランスは、ちょっと他ではお目にかかれない出来。阿佐田哲也という希有の作家が、あの時代に、この素材に出会ったからこそ結実した奇跡のような瞬間が封じ込められています。

あまりに感激したので、写経のように文章を書き写してみました。

 「いい勝負だったな、おっさんーー」
 と健がいった。
 「俺たちも、もうあんな博打はもう二度とできねえかもしれねえや。おっさんのことはずっと忘れねえぜ」
 達も進み出て言った。
 「おっさん、俺もおっさんみてえなバイニンになって、おっさんみてえに死ぬよ」
 「おっさんーー」と私も言ったが、あとが言葉にならなかった。
 私は、自分の人なつこさに又驚いた。出目徳のみならず、健にも、達にも、精一杯の友情を抱いた。この、仲間のような、敵のような男たちに。
 帰り道は私が自転車をこぎ、健と達が幌の中におさまった。上野駅で輪タクを返すと、私たちは又下車坂に向かった。勝負の残りをやるためにーー。

古びることのない、青春小説の大傑作です。今から読んでも遅くないですよ!

麻雀史に残る熱狂! 天鳳杯プレマッチ&感想戦実況スレまとめ

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吉田光太 - 日本プロ麻雀協会 B1リーグ【雀風:ツモり殺し麻雀】
鈴木たろう - 日本プロ麻雀協会 Aリーグ【雀風:天上天下唯我独尊】


水巻渉 - 最高位戦日本プロ麻雀協会 Aリーグ【雀風:完全理論武装】
浅埜一朗 - 最高位戦日本プロ麻雀協会 C1リーグ【雀風:変幻自在の鳴き麻雀】


オンライン麻雀の「天鳳」において、プロ雀士が4週にわたって16回戦を戦う公開対局「天鳳杯プレマッチ」が開催され、数千人を超すファンが試合と感想戦をリアルタイムに楽しんだ。結果は、日本プロ麻雀協会の吉田光太プロが、最終ゲームのオーラスのハイテイで満貫をツモあがって逆転優勝。

その劇的な展開に熱狂し吉田プロへの祝福を惜しまない麻雀ファンも多数いる一方、その結果に至るプロセスについて、「真剣勝負かエンターテインメントか?」「プロはどうあるべきか」「大会のルールに見直しや規制が必要ではないか?」といった議論が巻き起こった。

問題の牌譜はこちら(「天鳳」でそのゲームを再現できます)。

プロ雀士がネットで公開対局を行い、その試合をファンがリアルタイムで観戦し、「Skype」+「livedoor ねとらじ」+「livedoor したらば掲示板」といったサービスを組み合わせてプロとファンが同時に感想戦を行うという史上初の試みづくしの大会だからこそ、これまでになかった新たな美点を正しく評価し、古典的な議論をもう一度やり直すべきではないだろうか。

そこで、吉田プロの優勝決定の瞬間から感想戦の間のログをまとめてみた。

http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/anime/6432/1233417050/
以下、したらば掲示板の反応。

これが麻雀プロだ! 天鳳杯プレマッチ最終戦は今夜

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オンライン麻雀の「天鳳」で、新世代のプロ雀士が4週にわたって16回戦を戦う「天鳳杯プレマッチ」という企画が開催されています。その最終戦が、今夜10時から行われます。


麻雀の観戦というと、芸能人による「われめDEポン」といった番組が有名ですが、それに比べて、プロ雀士のゲームをじっくり見る機会は、ほとんどありません。だからもしかすると、「麻雀って結局は運のゲームでしょ?」と思っている人がいるかもしれません。でも、違います。

天鳳杯プレマッチに参加しているプロ雀士のひとり、吉田光太プロのブログから、そのプロ意識と今晩の対決への決意を引用します。

佳境 - プロ雀士吉田光太の横向き激闘記



身が焼かれるような痛みを伴なう、勝負という無限の灼熱地獄の中にこそ最高の技術や方法論が存在する。 

金や名誉やプライド。対象は何でも構わない。
勝つということに傾斜し、その対価を追い求めることによって強さを追い続けてきた。だから、勝つことが全てである。

(中略)

半荘16回戦の結末ーー。
私たちが今日という日まで麻雀に懸けてきた想いの結末を、受け止めに行こう。

こういうプロたちがしのぎをけずる世界があるんですよね。
そのことを証明する例として、バビィこと馬場プロのブログから吉田光太さんに言及している部分を紹介します。

初めまして… - バビィのバカヅキサイクロン



でも、吉田プロは「普通」ではなかった(笑)

信じられないことに翌年、第7回野口賞、彼は4度目の決勝戦進出を果たすのです。

そして劇的な、あまりに劇的な大逆転優勝!(この逆転劇に関しては、また改めて書き記したいと思います)。

吉田光太というプロ雀士の執念と麻雀魂、そして「プロ意識」とをまざまざと見せつけられた決勝戦でありました。

もし麻雀が運だけのゲームだとしたら、このように何度も同じ人が勝ち上がるなんて考えづらいですね。真に技術を競い合うゲームだからこそ、実力をそなえた人が勝ち上がることができるわけです。


ここで、12回戦までのポイントを振り返ってみます。


序盤から先攻した鈴木たろうプロを、吉田光太プロがじりじりと追いかけてついに射程圏内に捕らえた、というアツい状況。これは当然、誰がツイてて誰がツイてないか、というレベルの麻雀とはまったく別次元の話です。一打一打の積み重ねの末、なるべくしてこうなった、というものです。

そんなプロたちの麻雀を見たいという方はぜひ、今夜の天鳳杯プレマッチをご覧ください。こんな熱戦、そうそうは見られませんよ!

天鳳杯プレマッチ
ショタ声らしい人がプレマッチ実況 - livedoor ねとらじ
麻雀・他配信告知馴れ合い板 - したらば掲示板

なんというライブドアインフラw


追記
吉田光太プロが最終局のオーラスに海底をツモあがって、最後の最後で逆転優勝! 本当におめでとうございます(詳しいレポートはこちら)。

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書かれた世界にアクセスし、著者の精神にコネクトし、その本を推薦してくれた知人とジョインする。読書というのは、ものすごく社会的な行為だ。
だから、読書をする人の姿が孤独に見えることはあっても、「孤独な読書」というものは存在しない。そういうものだ。


カドカワムック Travel Community Magazine 4travel vol.1 (カドカワムック 295)カドカワムック Travel Community Magazine 4travel vol.1 (カドカワムック 295)
販売元:角川メディアハウス(角川グループパブリッシング)
発売日:2009-01-09
おすすめ度:5.0
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元同僚が担当しているサービスが本になったと聞いて購入。元のサービスを感じさせない作りで、単純に本としてよくできていてとても好感がもてる。自分の仕事がこういう形になる喜びに、うらやましさを感じる。
特集はキューバ。そして翌日、私は雑誌に影響されて映画『チェ 28歳の革命』を観にいった。思うつぼとはこのことか。


ウェブは菩薩であるウェブは菩薩である
著者:深見 嘉明
販売元:エヌティティ出版
発売日:2008-06-30
おすすめ度:3.5
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前の席に座っている薮田さんが、前職時代にデータ提供で関わったことのある本ということで、『ウェブは菩薩である』を紹介してくれた。なんとインパクトのあるタイトルかと思って即購入。
このタイトルがそのまま通って出版されているというのは、この世界に存在するのどかさの証明みたいな気がしてすごくいい。そう思うと、「効率が10倍アップする○○術」といったタイトルがだいぶ世知辛く見えてくる。


[マイコミ麻雀BOOKS] 最強メンバー勝利の決め手 (マイコミ麻雀BOOKS)[マイコミ麻雀BOOKS] 最強メンバー勝利の決め手 (マイコミ麻雀BOOKS)
著者:日本プロ麻雀協会
販売元:毎日コミュニケーションズ
発売日:2007-06-23
おすすめ度:3.0
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プロ麻雀協会の吉田さんらが執筆している本。
これまでに麻雀の戦術書をちゃんと読んだことがなかったので、内容の比較はできないけれど、若い世代のプロ雀士たちが理論を研ぎ澄ませてそれを実戦している、という姿に興奮をおぼえた。できるところから、いろいろ応援していくつもり。


というわけで、読書ってのは、ものすごく社会的な行為なんだぜ。

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