文化と暴力
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新・都市論ウェブ - TOKYO 第2回・汐留(後編)スク管理力偏重がプロデュース力を殺してい
隈 ナポレオン3世がどうしてパリの大改造をなしえたか――。それはパリに住んでいなかったからという説があります。ナポレオン3世はナポレオンの甥だということでロンドンに島流しされていたので、彼にとってパリは、自分の日常の利害とは離れた場所で、他人事の都市だった。だから、そこに住んでいる人の都合をいったん全部ちゃらにして、新たな都市を造営できたという説です。いってしまえば、都市計画なんて個人の生活や都合を理解したらできない。その辺に、都市計画の両面性があるわけです。
清野 それはどういう両面性なんですか。
隈 文化と暴力という。
最近、Webサイトのリニューアルをする仕事が多いのですが、そこで感じるのがまさしく「文化と暴力」。コミュニティに育った文化を守ろうとする気持ちと、新しい理想に貫かれた新しいサイトにしたいという暴力的な気持ちと。