九十九十九(舞城王太郎)
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舞城王太郎の『九十九十九』を読んだ。舞台は、清涼院流水のJDCシリーズのシェアードワールド。主人公の九十九十九(くつもじゅうく)は、そのJDC(日本探偵倶楽部)の探偵神(神!)かつメタ探偵(メタ!)というわけのわからない設定。
お話そのものも、とにかくわけのわからない感じで、夢野久作の『ドグラマグラ』みたいにねじれてる。
あと、メタ探偵ってどういうことかと思ったら、「探偵小説の作法に則って、作者の意図を汲み取って推理する」というようなことらしい。だから間違わない。常に正しい。なんじゃそら(笑。そういうの好きだけど。
まあとにかく全編にわたってメタ。メタミステリ、メタ探偵、メタ小説、メタ文学。でも、そのメタ文学のところに、物足りなさを感じる。あと、セカイ系っていうのもお腹いっぱい。
先日読み終わったばかりの『脳の中の幽霊』(感想)という本には、「哲学や心理学や文学の専門だと思われていた「自分とは何か」という問題が、実は脳科学/神経科学の分野から研究可能な問題である」というような内容が書かれていて、そこがともて印象的だった。
つまり、メタ文学といったテーマを取り扱ったり、セカイ系の小説を書くときに、脳科学/神経科学の視点が抜け落ちていると、なんというか、リアリティがない。
そんなことがあるもんかと、ついこの間まで思っていたけど、『脳の中の幽霊』を読んでから、そこのところの価値観がまるで変わってしまった。そんなことってあるのだ。
エンタテインメントとしてはすごくおもしろい小説だった。
あと、メタ探偵ってどういうことかと思ったら、「探偵小説の作法に則って、作者の意図を汲み取って推理する」というようなことらしい。だから間違わない。常に正しい。なんじゃそら(笑。そういうの好きだけど。
まあとにかく全編にわたってメタ。メタミステリ、メタ探偵、メタ小説、メタ文学。でも、そのメタ文学のところに、物足りなさを感じる。あと、セカイ系っていうのもお腹いっぱい。
先日読み終わったばかりの『脳の中の幽霊』(感想)という本には、「哲学や心理学や文学の専門だと思われていた「自分とは何か」という問題が、実は脳科学/神経科学の分野から研究可能な問題である」というような内容が書かれていて、そこがともて印象的だった。
つまり、メタ文学といったテーマを取り扱ったり、セカイ系の小説を書くときに、脳科学/神経科学の視点が抜け落ちていると、なんというか、リアリティがない。
そんなことがあるもんかと、ついこの間まで思っていたけど、『脳の中の幽霊』を読んでから、そこのところの価値観がまるで変わってしまった。そんなことってあるのだ。
エンタテインメントとしてはすごくおもしろい小説だった。


コメント
コメント一覧 (3)
清涼院流水のキャラを舞城王太郎が描くんですか。面白そうですね。
序盤で九十九十九あっさり殺されてます。ってかJDCの探偵たち大量殺人の憂き目に。
主人公じゃないけど「N月R太郎」なる作家探偵がこれから活躍する模様(笑)
『探偵儀式』は、正直誰かに借りて読むか立ち読みですませたい(笑。「N月R太郎」とかふざけてますね。なんというか、清涼院流水のこととなるとみなふざけずにはいられなくなるんですかね。