西村賢太の小説を、全部読んでみた
西村賢太の小説を、既刊のものは全部読みました。そのうちデビュー作『どうで死ぬ身の一踊り』は入り口として一番のおすすめ。その後の『暗渠の宿』『二度はゆけぬ町の地図』『小銭をかぞえる』『廃疾かかえて』も文庫化されており価格的にもおすすめです。
『人もいない春』『苦役列車』はまだ単行本でしか出ていませんが、どちらも素晴らしい出来なので我慢出来ない方はすぐ手に取ることをお薦めします。
あと、『一私小説書きの弁』は藤沢清造に関する文章をまとめたものなのですが、西村賢太への興味から読みだすと、まあ…途中で飽きます。あまりお薦めしません。
さらに夏には、西村賢太が私淑する藤澤清造の『根津権現裏』が復刊されるそうですが、検索してみたら近代デジタルライブラリーで読めました(こちら)。なんだか、現代の読者の心情的に今これを読んで得るものがあるかまったく自信がありません。でも、西村賢太の執念みたいなものに触れたいので、私はたぶん購入すると思います。
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今月のサイゾーには、岩井志麻子×西村賢太の対談が載ってます(プレミアムサイゾーで読む場合はこちら)。
サイゾー 2011年 06月号 [雑誌]
販売元:サイゾー
(2011-05-18)
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印象的だった事その1。秋絵との別れ際はいまだに書けない、とのこと。だからこそ、その手前のエピソードを書き続けているそうです。
印象的だった事その2。「西村さんって自分のこと好きですよね?」という岩井志麻子の質問に、「はい」と答える西村賢太。やっぱり、自分が好きじゃないと私小説なんて書けないですよね。そんなあたりまえのことですが、自虐的な内容の小説だけに驚きがありました。
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というわけで以下の西村賢太の既刊全リスト(発表順)。
どうで死ぬ身の一踊り (講談社文庫)
著者:西村 賢太
販売元:講談社
(2009-01-15)
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暗渠の宿 (新潮文庫)
著者:西村 賢太
販売元:新潮社
(2010-01-28)
販売元:Amazon.co.jp
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二度はゆけぬ町の地図 (角川文庫)
著者:西村 賢太
販売元:角川書店(角川グループパブリッシング)
(2010-10-23)
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小銭をかぞえる (文春文庫)
著者:西村 賢太
販売元:文藝春秋
(2011-03-10)
販売元:Amazon.co.jp
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廃疾かかえて (新潮文庫)
著者:西村 賢太
販売元:新潮社
(2011-04)
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人もいない春
著者:西村 賢太
販売元:角川書店(角川グループパブリッシング)
(2010-06-30)
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苦役列車
著者:西村 賢太
販売元:新潮社
(2011-01-26)
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随筆集 一私小説書きの弁 (新潮文庫)
著者:西村 賢太
販売元:新潮社
(2011-04)
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収録されている短編を時間別に並べ直して、全部読み返したい気分。
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