経験に基づいた私小説的なものしか書けなくたっていいじゃない
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とても話題になっているこの記事。
そのなかにこんな一節があります。
自分のなかにある情報だけで文章を書こうとすれば、経験に基づいた私小説的なものしか書けない。そして、経験はすぐに枯渇する。インプットがない状態では、恒常的に文章を書き続けるのは不可能だ。ゼロを1にするスタイルでは、すぐに終わりがくる。本当に必要なのは、100を1にまとめる能力だ。
この記事では、「恒常的に文章を書き続ける」ことを前提にした話なのでこのあたりは枝葉として切り落とされているんですが、私小説おおいに結構、一冊しか書けなくたっていいんだから書いたらいいじゃない、と思います。
私小説なんてダサい、と思っている人は、まず小谷野敦の『私小説のすすめ』を読むこと。自分のなかにある情報だけで文章を書くことの可能性に気付くはず。

著者:小谷野 敦
出版:平凡社
(2009-07)
そういえば、パブーの中の人ことアヨハタさんがジャンルごとのレーベルがあったらセルフパブリッシングの本がもっと読まれやすくなるんじゃないかと言っていましたが、私小説のレーベルとかいいかもね。どんな人でも、一本目に書くものはほぼ外れなくおもしろいものになると思います。
前からいわゆるセルフパブリッシング、主にKDP界隈について思う所があります。
1人1人で出すより、レーベル(出版社でもいいと思うんですが)という単位でジャンルを読み手に明示して作品を出すというのが良いのではと考えています。(中略)文芸ジャンルはダイレクト文藝マガジンさんが担っている部分はあると思います。が、もっと他にも出てもいいのでは?と思います。例えばSFやホラー、恋愛小説、官能小説、ライトノベル、経済小説とか。あと個人的にはノンフィクションやビジネス書とか出て欲しいなって。
電子書籍レーベル構想 - アヨハタブログ
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