ルパンVS複製人間
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オトナ向けの作品に回帰するというのは、不二子のヌードを出すことでもなく、影の多い見づらい画面を作ることでもなく、深い解釈の余地がある物語を作ることなんじゃないでしょうか。
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ルパン三世の映画版第1作『ルパンVS複製人間』は、テレビ版第2シリーズの人気絶頂の頃に作られたものですが、その内容は第2シリーズでウケた子ども向け路線ではなく、第1シリーズに近いオトナ向け路線。
ルパン三世「ルパンVS複製人間」[Blu-ray]
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ではどこがどうオトナ向けなのか、というのは観てみるのが一番だし、そうでなければ、やはり小黒祐一郎のコラムが一番です。
今、『マモー編』を観ると、別の感慨がある。その後も様々なクリエイターによって、沢山の『ルパン三世』が作られた。いや、現在も作られ続けている。『マモー編』風に言えば、『ルパン三世』という作品のコピーが大量に作られているわけだ。大勢の少しずつ違うルパンが、それぞれの作品に存在している。そんな中にあって『マモー編』が、ルパンの本質を描こうとした作品である事の意味は、公開当時よりも、ずっと深いものとなっている。いかにもルパンらしいルパンが、劇中で「俺はコピーじゃない。本物だ!」と言うのを聞くと、その言葉にうなずきたくなる。
via アニメ様の七転八倒 第21回『マモー編』の大問題。ルパンの“夢”とは
作中に出てくる「夢」の解釈は各人各様だと思いますが、『大勢の少しずつ違うルパンが、それぞれの作品に存在している。そんな中にあって『マモー編』が、ルパンの本質を描こうとした作品である事の意味は、公開当時よりも、ずっと深いものとなっている』という評論には首がガクガクするくらいうなずいています。『峰不二子という女』の放映中だからなおさら。
『カリオストロの城』もいいけど、未見であればこっちもどうぞ。