48冊目 『ファンタジーと言葉』 アーシュラ・K・ル=グウィン
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ゼロ年代に出た評論集『ファンタジーと言葉』。これは素晴らしかった。インターネットや電子書籍にも言及している、『夜の言葉2』といってもよい内容。これこれ、こういうのを読みたかった!
なかでも「〈事実〉そして/あるいは/プラス(フィクション)」と「操作説明書」と「わたしがいちばんよくきかれる質問」などはおすすめ。最後のは特に!
もし自分にそんな権利があるのであれは、これら2冊から最良のものを集めて『夜の言葉 完全版』を編みたいと夢想した。
それは、ファンタジーやフィクションを好む人に向けられたものではなく、実用書しか読まない(そしてむしろそれでいいと思っている)ビジネスマンに向けられたものになるはずだ。ビジネスの世界では、詩や物語が軽視され過ぎていて、昼の言葉でのみ物事が語られる。夜の言葉でも語ろう。